アメリカ環境保護庁、自動車排出ガス規制とガソリン中の硫黄分削減を一体化した新たな燃料・自動車規制基準を決定
発表日:2014.03.03
アメリカ環境保護庁(EPA)は、自動車の有害物質排出削減とガソリン中の硫黄分削減を一体化した、第3次自動車・燃料規制基準を決定した。新排出基準は、粒子状物質の基準を70%強化し、スモッグの原因となる揮発性有機化合物および窒素酸化物を80%削減、燃料蒸気排出をほぼゼロにし、またベンゼン等の有害大気汚染物質排出量を最大30%削減する。さらに燃料基準としてガソリン中の硫黄分を60%以上減らし、10ppmまで引き下げる。これにより、早死率の低下、呼吸器疾患の減少など健康面での大きな効果が期待される。オバマ政権は、2012~25年型自動車を対象とする燃費基準を引き上げており、今回の新基準の効果と併せ、家計の燃料費負担は1兆7000億ドル以上減ると予測される。新基準は、カリフォルニア州の自動車・燃料政策との調和が図られ、全国で同じ自動車を販売できるようになった。また、石油精製業者が新燃料基準を遵守しやすいように、EPAは、6年近い移行期間を認めるなどの柔軟性も組み込んだ。新基準は2017年施行の予定。