国連世界観光機関等、環境と野生生物への負荷低減を目指し持続可能な観光プログラムを立ち上げ
発表日:2014.11.05
国連世界観光機関(UNWTO)等は、観光産業を環境と野生生物への負荷を減らした持続可能なものへ転換するため、新たな国際的プログラムを立ち上げた。成長の著しい観光産業は世界のGDPの9%を占めており、海外旅行者数は2030年までに年間18億人に達すると予測されている。しかし、これを持続可能な方法で管理しなければ、自然資源を過度に消費して水不足、生物多様性の減少、土地劣化を招き、気候変動や汚染を加速させる恐れがある。このプログラムは、2012年の国連持続可能な開発会議で採択された「持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組み」に基づくもので、観光産業で持続可能な消費・生産方式を確立するため、資源効率や管理効果の向上、新技術の利用を促進する。その成功例は既にあり、ガラパゴス諸島やパラオでは、観光客から自然保護区への入場税を徴収し、収益を保全と持続可能な開発に役立てているという。プログラムの立ち上げには、フランス、韓国、モロッコが参加しており、持続可能な観光産業の優良実践方法を示す取組を進める。