欧州人口の4分の1が健康に有害なレベルの騒音に曝露、欧州環境局が報告
発表日:2014.12.19
欧州環境局(EEA)は、欧州における環境からの騒音に曝露することによる健康への影響を分析した報告書を公表した。これによると、騒音の主な発生源は道路交通(以下、鉄道、空港、産業と続く)で、1億2500万人以上の人々が法的ガイドラインを超えるレベルの道路交通騒音にさらされている可能性があるという。交通騒音は欧州の約2000万人に不快感を与え、約800万人の睡眠を妨げていると推定される。またEEAは、環境騒音は年間4万3000人の入院、90万人の高血圧、1万人以上の早死に関連があるとしている。大都市ほど騒音のレベルは高く、25万人以上が生活する都市は、法的ガイドラインを超えたレベルの騒音にさらされている割合が高い。さらに報告書では、人間だけでなく野生生物も騒音の深刻な影響を受けている可能性が高いことを示しており、新たなインフラの計画および建築に騒音への考慮を組み込むとともに、騒音レベルの低い閑静な地域を保護する必要があると示唆している。