欧州環境局、産業施設による大気汚染のコストは590~1890億ユーロと評価
発表日:2014.11.25
欧州環境局は、欧州の産業施設による大気汚染で社会が被るコストに関する報告書を公表した。大気汚染は、早死など健康面の問題のほか、医療費、休業による損失、建物への損害、農業生産高の減少など社会にさまざまな悪影響を及ぼしており、人間は産業や発電による恩恵を受ける一方で、健康や環境への目に見えないコストを負担している。報告書は、2008年から2012年の1万4325の産業施設による大気汚染および温室効果ガスのコストを評価したもので、これによると、2012年のコストは590~1890億ユーロで、その半分は全施設の1%にあたる147施設によるものだという。また、5年間の大気汚染コストは3290億~1兆530億ユーロと推定された。報告書では各国の汚染コストと施設名を公表しており、汚染コストの高い30施設のうち26施設は、主にドイツと東欧の石炭や褐炭を燃料とする発電所だという。報告書は、今後1500以上の施設が最優良事例に沿って今後排出を削減した場合に可能になるコスト削減も示している。
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