欧州環境局、欧州の環境に関する2014年の主要な調査結果を総括
発表日:2014.12.27
欧州環境局(EEA)は欧州の環境に関する2014年の主要な調査結果を総括した。EEAは2014年、特にグリーン経済と資源効率を重視し、自然体系の維持と経済的繁栄を同時に実現する方法を考察した結果、新たなイノベーションの有効性をみとめたという。EEAによると、環境基準の強化がイノベーションの大きな要因となり、企業に先行者利益をもたらし、環境財・サービス部門の雇用は急増した。しかし、EUが掲げる「地球の許容量の範囲内で健全に暮らす」という目標には遠く、貴重な資源の効率的利用・リサイクルの向上が必要である。また、都市住民のほぼ全員が常にWHOの基準を超える汚染にさらされているなど、生活の質は今も多くの環境要因の影響を受けている。主な産業大気汚染物質だけで、間接的な経済損失は2320億~6720億ユーロ(2008-2012年)に上るなど、環境対策への経済的根拠も示された。一方、気候変動を巡っては進展があり、EUの温室効果ガス排出量は2013年も減少、20%排出削減の目標を数年前倒しで実現できるという。