アメリカの海洋学者ら、1000~2000年前にアメリカ北東部沿岸に多数の巨大ハリケーンが襲ったと報告
発表日:2015.02.11
アメリカの海洋学者らは、堆積物コアの分析から1000~2000年前に多数の強いハリケーンが同国北東部沿岸を襲ったとする研究結果を発表した。マサチューセッツ州コッド岬にあるソルトポンドには、ハリケーンによる堆積物が何百年もそのままの状態で残っている。今回その堆積物コアを採取・分析した結果、150~1150年および1400~1675年の期間にハリケーンが頻発し、その後は文書記録もある1675年、1635年、1991年に発生したことが判明した。1150年までの期間に発生したハリケーンは計23回で、その多くが記録のある新しいハリケーンより強力(カテゴリー3、4)だった可能性が高いという。当時の大西洋の海面温度がここ数百年の東海岸沖の平均より高かったことが、その一因と考えられる。現在、熱帯北大西洋の海面温度が当時の温度を越えており、過去と同様の頻繁で強いハリケーンが警戒される。科学者らは、この研究が北東部沿岸を襲う今後のハリケーンの強度と頻度を想定するうえで役立ってほしいとしている。
▲ページ先頭へ
新着情報メール配信サービス
RSS