欧州環境庁、EU加盟国の多くは法定基準を超える大気汚染物質を排出していると報告
発表日:2015.06.11
欧州環境庁(EEA)は、EU加盟国の大気汚染物質排出に関する2013年の暫定データと2010-12年のデータ概要を示した報告書を公表した。国別排出上限指令(NEC指令)の下、EU加盟国は、二酸化硫黄(SO2)、窒素酸化物(NOx)、アンモニア(NH3)、非メタン揮発性有機化合物(NMVOC)の4つの主要汚染物質について排出基準を設定し、2010年までの達成が義務付けられていた。しかし、2013年の暫定データでは、EU加盟国のうち10か国が、未だ法定基準を超えてこれらの汚染物質を排出していることが示されたという。これら10か国のうち、ドイツは3つの主要汚染物質、オーストリア、デンマーク、アイルランドは2つの主要汚染物質が基準を超過していた。2013年のNOx排出が最も大幅に基準を超過していたのは、ドイツとフランスだった。基準値を超えるNOx排出の主要因は、交通部門の排出削減が遅れていることだという。SO2に関しては、2010~2013年にかけて排出量が基準を超過した国はなかった。