欧州環境庁、未だ多くのEU加盟国の大気汚染物質排出が上限を超過していると報告
発表日:2016.06.10
欧州環境庁(EEA)は、EU加盟国の大気汚染物質排出量の上限を定めた「国別排出上限指令(NECD)」の遵守状況をまとめ、未だ10カ国もの国が上限を超過していると報告した。NECDの下、EUは窒素酸化物(NOx)、非メタン揮発性有機化合物(NMVOC)、二酸化硫黄(SO2)、アンモニア(NH3)について国別に排出上限を設定しており、今回の報告は各国の2014年の予備データ及び2010~2013年の最終データを基にしたものである。これによると、2014年、10カ国が1種類以上の物質で排出上限を超過し、特にドイツはSO2以外の3物質で上限を超えた。ただし加盟28カ国全体では、全4物質について上限を遵守した。また、2010~2014年、SO2の排出量に関しては全加盟国が上限以下となったが、2010年以降、NOxは6カ国、NMVOCは4カ国、NH3は6カ国が常に上限を超えているという。EEAは多くの国が上限を超過した主な要因として、道路輸送によるNOx排出と農業によるNH3排出を指摘している。
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