アメリカ環境保護庁、アメリカ沿岸水域の環境評価結果を報告
発表日:2016.01.28
アメリカ環境保護庁(EPA)は、アメリカの沿岸と五大湖の水質に関する調査結果を報告した。調査は、EPAが州の水質管理機関や他の連邦機関と連携し、2010年に1104か所で実施した。評価指標としては、水質(リン、窒素、水透明度、クロロフィル、溶存酸素濃度)、生物学的水質(蠕虫や貝などの底生大型無脊椎動物群集の健全性)、底質(底質汚染物質や底質毒性)、魚類の組織の質を評価した。2005~2006年に実施した前回の調査と比較すると、水質には大きな変化がなかったが、生物学的水質は17%改善し、底質は22%劣化したという。水質に対する最大のストレス要因は下水や肥料などから発生する過剰なリンであり、藻類ブルームや溶存酸素濃度の低下、水透明度の低下を引き起こしうるという。魚類組織の質を低下させる最大の要因はセレンであった。セレンは自然界にも存在するが人間活動によって増加している可能性があるという。なお、EPAは、河川、湖沼、湿地も含め、水域の種類ごとに5年に一度のペースで同様の調査を実施している。
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