フランス、生物多様性の経済への貢献に関する研究報告を公表
発表日:2017.01.17
フランス環境・エネルギー・海洋省(MEEM)は、生物多様性がフランスの経済と雇用にどのような貢献をしているかについて研究した報告を公表した。それによると貢献には二通りあり、一つは生物多様性に依存する産業部門を通じて行われる。生物多様性に直接依存する部門(農業や観光など)の雇用は約150万人でフランス全体の10%、総売り上げ高は2750億ユーロに上り、輸出は820億ユーロとフランスの国際収支にも貢献している。間接的に依存する部門も加えると、雇用はフランス全体の80%近くに上るといい、生態系の劣化はこれら全体に影響するとしている。二つ目の貢献は自然保護活動を通したもので、今日、自然保護活動は3万5000人以上の雇用を創出・維持しており、国内総生産(GDP)に25億ユーロ貢献しているという。報告では、生物多様性関連部門の成長を促し、より広くは生態系を劣化させない経済への移行を目指すための方策として、政府の財政支援を強化するほか、情報や技術の普及、企業や個人の購入拡大などを提言している。
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