カナダ、エリー湖の有害藻類ブルームを軽減する行動計画案を公表
発表日:2017.03.10
カナダ政府とオンタリオ州政府は、エリー湖に流入するリンを削減し、有害藻類のブルーム(大発生)を抑制するための行動計画案を公表した。地球最大の淡水系である五大湖の中でも、エリー湖は最も浅く生物的生産力が高い。しかし都市部の流出水、農地、下水処理施設、浮遊微小粒子、浄化槽、産業排水など様々な排出源によるリン負荷も高く、人間の健康と環境に有害な藍藻類のブルームが起こりやすい。今回の計画案はエリー湖のリンを40%削減するという目標のもと、そのために政府や自治体、保全機関、先住民社会、主要産業などが取るべき具体的行動をまとめたもので、共有の責任、順応的管理といった基本原則の上に、具体的行動を1)リン負荷の削減、2)効果的政策・プログラム・法令、3)知識基盤の向上、4)教育と意識啓発、5)リーダーシップと連携の強化、の5つのカテゴリーに分けて示している。政府は今後2か月間意見を募集し、寄せられる意見を検討して最終的な行動計画を決定するとしている。