アメリカ環境保護庁、カリフォルニア州水域における水銀の水質基準を承認
発表日:2017.07.18
アメリカ環境保護庁(EPA)は、カリフォルニア州水域における水銀についての新たな水質基準を承認した。カリフォルニア州では、ゴールドラッシュ時代の採鉱活動により数百万ポンドの水銀が水域に放出されており、多くの淡水魚に水銀が含まれている。水銀には強い神経毒性があり、水中の水銀は魚類の体組織内に取り込まれ、それを摂取する人間や野生生物の健康を損なうおそれがある。そのため、同州は、アメリカ先住民の文化的使用や漁業にも配慮し、多数の部族や排出者との共同作業を経て、さまざまな用途の魚種について体組織内の水銀量に上限を設定した。基準として、1)先住民族の自給漁業、2)一般の自給漁業、3)餌用魚、4)釣り用魚、5)保護鳥であるカリフォルニアアメリカコアジサシが食用とする魚、の5種類を設け、人間や水生生物の健康を守るとともに、サケ、バスなどの人気のある釣り用魚の水銀濃度に関する情報を提供する。新基準は、サンフランシスコ湾およびデルタなどのすでに特定の目標を設定済みの水域を除く、州内の内陸表流水、閉鎖性港湾、河口域に適用される。
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