中国科学院、世界の水田からのメタン排出量は従来の推定値の1/3と発表
発表日:2009.05.08
中国科学院(CAS)は、世界の水田から排出される実際のメタンの量は、これまでの推定値(8000万t)の約3分の1にとどまると発表した。この研究は、CAS土壌科学研究所の顔暁元研究員率いる研究チームによるもので、4月初旬の「ネイチャー」誌で、2000年の世界の水田のメタンCの排出量は2560万tにとどまること、中国の水田からの排出量は推定値の約25%に過ぎないことを明らかにした。今回の研究では、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が、2006年に定めた水田のメタン排出量算定ガイドラインに則り、各国の稲作地面積の推計及び農作業データから算出。メタンの多くがモンスーンアジア諸国から排出されていたという。また、メタンの排出量は管理技術に左右され、生育期間中、最低一回、水田を乾燥させることで410万t、農閑期の藁の利用でさらに410万t削減でき、これらの実施によりメタン排出量を年間30%削減できるとしている。
▲ページ先頭へ
新着情報メール配信サービス
RSS