アメリカ環境保護庁、2016年版「有害化学物質排出目録」の分析結果を公表
発表日:2018.01.30
アメリカ環境保護庁(EPA)は、2016年版「有害化学物質排出目録(TRI)」の分析結果を公表した。それによると、2016年にアメリカの産業施設で管理された約280億ポンドのTRI有害化学廃棄物のうち87%が、再利用、エネルギー回収、処理などの望ましい廃棄物管理手法によって環境に放出されずに済んだという。石炭・石油発電所と製紙工場を中心に、ほぼすべての部門で化学物質の大気放出が減少し、2006年比で58%減となった。特に、塩酸、硫酸、トルエン、水銀の大気放出が大幅に減少しており、2006~2016年に、塩酸と硫酸の大気放出は5億7300万ポンド以上、水銀と水銀化合物は8万9000ポンド以上減少した。産業施設は有害化学廃棄物を除去または削減するため新たに5900の発生削減措置を実施した。一方、産業施設から環境に排出されたTRI対象物質は約34億ポンドだった。EPAは、2016年にデータを提出した約2万2000施設が廃棄物管理と汚染削減のため実施した手法を公開しており、最優良事例を学び合うよう呼び掛けている。
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