ボン条約、渡り性水鳥は一部でわずかに増加と報告
発表日:2018.10.11
ボン条約(移動性野生動物の種の保全に関する条約、CMS)は、アフリカ・ユーラシア渡り性水鳥保全協定(AEWA)で保護対象とする渡り性水鳥の数が過去10年でわずかながら増加していると報告した。AEWAの報告によると、協定の対象種のうち221種を評価したところ、ペリカン、フラミンゴ、コウノトリ等、60%強の個体群は安定または増加している。これは、フライウェイ(渡りルート)沿いで実施された連携のとれた保全活動の成果だという。しかしツルやウミスズメ等大きく減少した種もある。さらにAEWAは、保護対象種では一定の改善がみられる一方、普通種の水鳥は減少していると指摘する。中でも農地性の鳥類と海鳥の減少は著しく、農地では気候変動や湿地の干拓、家畜放牧の過剰または不足による生息地の劣化が、海では魚類乱獲による餌の不足、混獲、汚染などが減少の要因となっているという。AEWAはいずれも保護区内だけでなく広い範囲での保全措置が有効だとしている。
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