オランダ国立公衆衛生環境研究所、EUの大気汚染対策によってオランダ人の寿命は6年延びたと分析
発表日:2019.11.11
オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)は、EUの大気汚染対策によって、1980年以降オランダ人の寿命は平均で約6年延びたと分析した。同研究所の調査によると、EUの大気浄化政策によって多くの国で汚染物質の排出量が減少し、粒子状物質(PM)や二酸化窒素(NO2)の濃度低下といった効果が出ている。同研究所は、報告されている公式の汚染物質データを反映したシナリオと、1980年以降に大気浄化政策が実施されていないと仮定した場合のシナリオを比較した。この結果、後者のシナリオでは同国におけるPM2.5の平均濃度は1980年の59μg/m3から2015年には102μg/m3に増加した。一方、実際のデータに即した前者のシナリオでは2015年の同濃度は約12μg/m3に減少した。この差の半分以上は、オランダ国外の産業、農業、運輸の各部門を中心とした排出削減効果による。EUの大気浄化政策が、2015年にはオランダで年間約70万年分の長命化につながり、国民一人当たりの寿命は約6年延びた計算だという。
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