イギリス、北極の海氷の減少について報告
発表日:2009.10.15
イギリス気象庁(MET)は、北極の海氷の減少について、異常な状態からは回復しつつあるものの、長期的な減少傾向は続いているとする気候モデルの成果を公表した。北極の海氷は、2007年に最少となり、人為起源の気候変動が原因で、海氷が減少するスピードも増すと報道された。2007年夏の海氷の減少について分析したところ、一部の原因は、異常気象にあったという。北極の気象は年によって変わりやすく、大西洋に氷を運ぶ南向きの海流は、風によって強さが変わるため、海氷が毎年、減少するわけではない。また、2007年に最小限だった海氷が、2008年・2009年に回復したことから、北極の氷は後戻りできない限界点に達しているわけではないとしている。一方で、長期的には、世界的な気温の上昇により、海氷が減少しつづけ、2060~2080年には、北極に海氷が無くなるという予測を示した。2020年までに北極に夏、氷が無くなる可能性は低いという。