国連環境計画、海水淡水化によって生じる問題を紹介
発表日:2021.01.11
国連環境計画(UNEP)は、「陸上活動からの海洋環境の保護に関する世界行動計画(GPA)」の下で、保護活動を進めており、海水淡水化施設から生じる「ブライン(高濃度塩水)」問題を紹介する記事を掲載した。2018年の国連の調査によると、現在177か国で約16,000の海水淡水化施設が稼働しており、人口3,400万人のサウジアラビアでは、飲料水の約50%が海水淡水化で賄われている。ほとんどの海水淡水化プロセスでは、飲料水1リットルにつき約1.5リットルの塩素と銅で汚染された液体「ブライン」が生成されるが、海水の2倍の塩分を含むため適切な希釈処理をしなければ、海洋生態系に悪影響を与えることになる。塩分濃度と廃水温度の上昇は溶存酸素濃度の低下を引き起こし、海洋動物がほとんど生息できない「デッドゾーン」を形成する可能性がある。
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