国連気候変動枠組条約、魚の乱獲を阻止する活動を紹介
発表日:2022.06.10
国連気候変動枠組条約(UNFCCC)は、魚の乱獲を阻止し、健全な海洋生態系を取り戻すための活動をしている団体、「Our Fish」について紹介し、魚の乱獲の状況と、環境に与える影響について解説した。淡水魚の3分の1近くが絶滅の危機に瀕しており、回遊性の淡水魚は1970年以来76%減少している。魚の乱獲は食物網の破壊や生息地の劣化のみならず、炭素の貯蔵などの能力損失にもつながっている。海洋とそこに生息する生物は、地球全体のCO2排出量の25%以上と、人間が発する余分な熱の90%以上を吸収している。一方、漁船は毎年何百万トンものCO2を排出し、底引き網漁のような破壊的な漁業により海底の堆積物に蓄積されていた炭素が再び浮遊することになる。欧州連合(EU)の海域では過去10年ほどで魚の数が回復しているが、2021年に発表されたEUの報告書によると乱獲が再び増加しており、こうした状況が変わらない限り、欧州のさまざまな海域の魚類資源は崩壊する可能性がある。
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