国連環境計画、欧州の自然再生に関する法案を紹介
発表日:2022.06.29
国連環境計画(UNEP)は、欧州委員会(EC)が発表した、欧州全域で生態系を回復するための「自然再生法(Nature Restoration Law)」の法案を紹介した。同法案は、欧州連合(EU)に対し、人間の開発によって損なわれた森林、湿地、海や景観を再生させることを義務付けるものであり、法律として成立させるには欧州議会での承認が必要だが、再生目標に法的拘束力を持たせるという意味で、この種の提案としては初めてのものである。1970年以降、東西・中央ヨーロッパの湿地は50%減少し、過去10年間で魚類の71%、両生類の60%の個体数が減少した。同法律が成立すれば、EU加盟国は2030年までに陸と海の少なくとも20%を回復し、2050年までに回復が必要なすべての生態系を回復する国家計画を策定することが義務付けられる。また、2030年までに花粉媒介者の数を増加させ、泥炭地を再湿潤化し、海洋生物生息地を復元し、河川の障壁の撤去により25,000kmの河川が自由に流れるようにする。
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