欧州委員会、製品の環境影響評価のための手引きを公表
発表日:2010.03.12
欧州委員会は、政策決定者や民間企業に対し、製品の環境影響を評価するガイドライン、国際レファレンス・ライフサイクル・データシステム(ILCD)ハンドブックを公表した。これは、欧州委員会の共同研究センター(JRC)と環境総局によるもので、欧州での持続可能な消費・生産パターンの推進、環境フットプリントの削減を目指すもの。現在、企業では、自社製品の環境プロファイルや供給プロセスを改善して競争力を向上するために、ライフサイクル思考やライフサイクルアセスメント(LCA)の導入が進んでいる。また、公共団体でも、LCAを利用した政策選択や、環境に配慮した製品の促進、グリーン公共調達、廃棄物処理の改善が行われている。ハンドブックでは、製品に伴う、排出量や資源消費量、環境やヒトの健康に対する影響を定量化するため、LCAの実施方法が詳細に示されている。ライフサイクル思考やLCAは、既にEUの統合的製品政策や持続可能な産業政策行動計画等で重要な役割を果たしており、今後も政策立案の重要な要素になると考えられる。