欧州化学物質庁(ECHA)、化学物質安全性評価のガイダンスを改訂
発表日:2010.05.27
欧州化学物質庁(ECHA)は、2010年5月27日、「情報要件及び化学物質安全性評価に関するガイダンス」の新たな改訂内容を発表した。ECHAでは、同ガイダンスの改訂を2009年初頭から度々実施しているが、これらの改訂は、従来のガイダンスの不足部分を補い明確化を図るほか、ECHAの化学物質安全性評価および報告ツールとして開発されたカイザー(Chesar)との整合性を図ることを目的としている。今回発表された改訂内容は次の3点である。1)「曝露シナリオ書式ガイダンス(パートDおよびF)」では、ITを活用して曝露シナリオの記載情報をより体系的に扱えるよう改訂を実施。環境と人の健康という両側面に配慮した曝露シナリオの作成に関する、産業界の優良事例が取り入れられている。2)「職業曝露量の推定(R.14章)」では、労働者の曝露量推定ツールの開発に伴い、曝露量推定モデルに関する記載を修正し、測定データの利用指針を含めた。「環境曝露量の推定(R.16章)」では、設備の運用条件、リスク管理、及び環境への排出要因の関係を中心に、REACH規則の下での曝露シナリオ作成を支援する改訂を行った。