中国の最新海洋調査船、世界の海洋鉱物資源調査を終え帰還
発表日:2010.05.31
2010年5月28日、中国の最新海洋鉱物資源探査船「大洋1号」が、第21次航海を終えて青島に帰還した。今次の調査では、大西洋、太平洋およびインド洋で、新たに計5ヶ所の海底熱水鉱床を発見した。硫化物を含む熱水が噴出する鉱床は「黒チムニー」と呼ばれ、重要な海洋鉱物資源であり、生命の起源研究の手がかりともなる。水深3500メートルの深海でサンプル採取ができる新造の遠隔操作水中探査機(ROV)が、初の任務として黒チムニーのサンプル採取を行った。サンプルには多種の金属が含まれていたという。また、将来の深海採鉱を見込んでの海底調査、および海洋生物サンプルの採取も行われた。「大洋1号」は1995年就航の大型海洋科学調査船で、今回の調査では、昨年7月の出航以来、太平洋、大西洋およびインド洋を8つの航行区間に分けて調査。これに216名ほどの科学者とスタッフが参加した。中国は1970年代に海洋科学調査を開始し、1984年に海洋鉱物資源計画を策定。その後、深海鉱物の探査、運搬及び製錬のための高度な技術基盤を構築している。
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