欧州環境局、2010年地表オゾン濃度目標の達成状況は低く、さらなる汚染低減努力が必要と報告
発表日:2011.06.06
欧州環境局(EEA)は、2010年、欧州連合(EU)加盟国のうち17ヶ国が、地表オゾン濃度に関するEU指令の目標に達しなかったと報告した。EUでは、健康を守るための地表オゾン濃度を、1日8時間平均値で最大120µg/m3と定め、この水準を超過する日が年間25日を超えないことを目標としている。2010年夏には、オゾン対策にもかかわらず、加盟国27ヶ国のうち17ヶ国で、この水準超過日数が25日を超え目標未達となった。水準超過が1日もなかった国は、EUで1ヶ国もなかった。高濃度となったのは、時期的には日照が強く高温だった6月末から7月にかけて、地域的には2009年と同様、地中海沿岸であったが、西欧・中欧でも2009年より悪化した。地表オゾンは、窒素酸化物(NOx)やメタン等の汚染物質の光化学反応により大気中で生成され、濃度が上昇すると人間の健康、農産物や建物・文化財に被害が及ぶ。報告書では、ある国のオゾン濃度は、他国や航空機等から排出される汚染物質にも影響されるため、一地域の問題でなく、半球規模、地球規模の大気汚染問題であると指摘している。
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