アメリカ海洋大気庁、雷雨のオゾン形成プロセスを調べる大規模プロジェクトを開始
発表日:2012.05.15
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、2012年5月15日から45日間、雷雨によるオゾン生成プロセスを調べる「対流雲および化学反応(DC3)」プロジェクトを実施すると発表した。雷雨が発生する際の上昇気流によって汚染物質や湿った空気が運ばれ、これらが太陽光線で化学反応をおこすことによって、気象や気候変動に影響を及ぼすオゾンが生成される。稲妻もオゾン濃度に寄与するNOxの発生源になっているという。今回のプロジェクトでは、NOAAやNASAをはじめとした各種機関や大学が協力し、ドップラーレーダーや航空機、気象予測モデルなどを使用し、雷雨の間とその前後の電界や降水粒子の数、雷によるNOxの発生量、暴風雨翌日の大気組成の変化など、多様な気象環境におけるさまざまなデータを収集する。NOAAでは、今回のプロジェクトによって、暴風雨による雷の発生のメカニズムや、それに伴うオゾンの生成プロセスに対し理解を深め、上層大気におけるオゾン発生源の解明につなげたいとしている。
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