イギリス、気候変動がもたらすリスクを分析した「気候変動リスク評価」を発表
発表日:2012.01.26
イギリス政府は、気候変動がイギリスの経済や社会に与える具体的な影響を詳細に分析した「気候変動リスク評価」(CCRA)を発表した。CCRAにより、経済、社会、環境の各面の影響の大きさや緊急度から様々なリスクを比較することが初めて可能になり、政府は今後の政策や投資の優先順位の判断に、また企業は気候変動に対する適応力をつけるための対策評価に活用できるという。CCRAによると、イギリスが気候変動により被る主要なリスクとして、夏季の高温化による重大な健康リスク、水資源への圧力増大、洪水の危険の増大、夏日の著しい増加、渇水や病害虫の増加による木材生産の質・量の低下等が挙げられる一方、気候変動は好機ももたらしうるとして、北極海航路の開通、冬季の寒さ緩和による疾病・死亡の減少、持続可能な食糧生産の向上等を挙げている。政府はCCRAに基づき国家適応計画の策定に入ることも発表した。現在、このための優先対策分野に関し一般の意見を募集している。
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