欧州委員会、侵入外来種の防除に向けた新たな法整備についてオンラインで意見募集
発表日:2012.02.29
欧州委員会は、侵入外来種の防除に向けた新たな法整備を推進するにあたり、オンラインで意見を募集している。同委員会によると、侵入外来種とは、人間活動に伴い自然分布域外に導入された生物種(外来種)で、その分布拡大により導入先の生物多様性を脅かすものを指す。生態系だけでなく、人々の健康や作物・家畜、ひいては経済にも深刻な影響を及ぼす可能性があるという。これまで欧州で確認された1万1000種以上の外来種のうち、10~15%が侵入外来種とされ、自然資本の被害額は年間120億ユーロにも上るという。しかし、EU域内への導入・分布拡大を防ぐための現行対策は断片的で、十分な効果が得られていない。このため、同委員会では、生物多様性条約による対策指針(侵入防止、早期発見・早期対応、駆除・管理)に則り、実態に即した包括的な法整備を目指している。今回の意見募集の具体的内容は、取引規制、ラベリング制度、監視体制、駆除対策、損なわれた生態系の回復など。同委員会は、寄せられた意見を踏まえ2012年中に法案をまとめる予定。
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