欧州環境局、資源効率向上と廃棄物削減の必要性を報告
発表日:2012.06.07
欧州環境局(EEA)は、2010年に発表した環境報告書『SOER2010』の中の、資源・廃棄物に関する評価を更新した新たな報告書を公表した。この報告書では、欧州の資源利用の効率化は進んでいるものの、今後の経済回復により消費の絶対量が増加すると見込んでいる。また欧州経済は輸入資源に大きく依存(資源の2~3割を輸入)するため、EUの消費・生産が及ぼす悪影響は欧州から遠く離れた地域の生態系や人の健康にまで及んでいるとしている。一方、廃棄物は、一人当たり年間5トン超(有害廃棄物を含む)が発生しているが、廃棄物管理は向上しており、欧州(EUおよびノルウェー、スイス)における都市廃棄物のリサイクル・コンポスト率は、1995年の17%から2010年には38%へと倍以上に増加したという。資源の効率的利用、廃棄物の削減・再利用は、6月に開催される「リオ+20」で主要テーマとなる「グリーン経済」の重要な柱。EEAは「限りある資源への需要が高まるなか、欧州が資源・廃棄物の利用を効率化することは不可欠」としている。