川崎重工、低NOx水素混焼ガスタービンの実証運転を開始
発表日:2015.05.26
川崎重工業(株)は、水素と都市ガスの混焼による低NOxガスタービンの実証運転を開始すると発表した。ガスタービンに搭載される同社の「追焚き燃焼方式」を利用したドライ・ロー・エミッション(DLE)燃焼器は、パイロット(着火用)、メイン、追焚きの3系統のバーナで構成され、それらを切り替えることで燃焼温度を低く制御し、低NOx運転を実現している。水や蒸気を用いて燃焼温度を制御する方式に比べて、NOx排出量を抑制し、設備やシステムが簡素であることから経済性にも優れている。今回、実証運転する水素混焼ガスタービンは、追焚きバーナに水素燃料系統を新しく追加したもので、石油精製工場などから発生する未利用の副生水素を有効利用し、都市ガス使用量を低減させることでCO2排出量を削減できる。また、水素混焼時におけるNOx排出量は、25ppm以下(O2=15%換算)を実現した。実証運転では、NOx排出量や燃焼器温度、燃料供給系統を含めた水素混焼システムの運用安定性などを検証し、水素利用方法としての有効性を確認するという。
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