国立環境研究所は、同研究所の研究成果を分かりやすく伝える研究情報誌「環境儀」第58号｢被災地の環境再生をめざして～放射性物質による環境汚染からの回復研究～｣を刊行した。同研究所では、長年にわたり培ってきた環境研究の蓄積をもとに、東日本大震災発生直後から、がれきや放射性廃棄物の処理処分、放射性物質の環境への影響、地震・津波による環境変化・影響、地域環境創生などの災害環境研究に取り組んできた。2016年には福島県三春町に設置される環境創造センターに同研究所福島支部を開設し、被災地に根ざした調査研究を力強く継続的に進めることとしている。今号は、東日本大震災後に進めてきた災害環境研究の中でも、特に力を注いできた放射性物質による環境汚染からの回復研究（放射性廃棄物の処理処分技術・システムの研究開発、放射性物質の環境中での動きや生物に対する放射線の影響を調べる取り組みなど）のこれまでと今後について紹介している。