株式会社カネカは、実用サイズの結晶シリコン太陽電池セルで変換効率26.33%を達成したと発表した。太陽光発電は、発電コストが他の電源に比べ依然高いことから、コスト低減が重要な課題となっている。変換効率の向上は、太陽光発電における発電コストの低減に大きく寄与するため、世界中の企業・研究機関が技術開発に取り組んでいる。同社では、新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）のプロジェクトにおいて、高品質のアモルファスシリコンを用いたヘテロ接合技術や、電極の直列抵抗を低減させる技術、太陽光をより効率的に利用できるバックコンタクト技術を開発している。今回これらの技術を組み合わせ、結晶シリコン太陽電池（ヘテロ接合バックコンタクト型）を開発し、結晶シリコン太陽電池として世界最高となるセル変換効率26.33%を、実用サイズ（セル面積180cm2）で達成した。この成果は、結晶シリコン太陽電池の技術開発を先導するもので、太陽電池の高効率化による発電コストの低減に大きく寄与するという。