環境省は、高知県で計画されている「（仮称）今ノ山風力発電事業計画段階環境配慮書」について、平成29年6月2日付けで経済産業大臣に対し環境大臣意見を提出した。同事業は、くろしお風力発電（株）が、高知県土佐清水市及び三原村において、最大で総出力47,000kW（2,350kW×最大20基程度）の風力発電所を設置するもの。事業実施想定区域には特定植物群落などが存在し、同区域周辺にはクマタカ等の希少猛禽類の生息の可能性が高い。今回の環境大臣意見では、風力発電設備等の配置等を検討するに当たって、1）風力発電設備への衝突事故や移動経路の阻害等による鳥類への影響を回避又は極力低減すること、2）可能な限り工事実施時の土工量を抑制し、かつ、土砂の流出等を回避する等、水生生物及びその生態系への影響を回避又は極力低減すること、3）特定植物群落及び自然度の高い植生の改変を回避するとともに、保安林に指定された森林等の改変を回避又は極力低減すること、等を求めている。