JAMSTECなど、北太平洋上空の「晴天乱気流」発生頻度を推定
発表日:2019.03.13
(国研)海洋研究開発機構(JAMSTEC)と気象庁気象研究所の研究グループは、北太平洋の航空機巡航高度で近未来に生じる可能性のある乱気流(晴天乱気流)の発生頻度の変化を推定した。同研究グループは、文部科学省地球観測技術等調査研究委託事業「気候変動適応技術社会実装プログラム(SI-CAT)」の一環として、工業化以降の世界平均地上気温が2℃上昇した気候状態を対象として、多数の高解像度温暖化シミュレーション出力を用いた解析を実施した。その結果、北太平洋中西部の発生頻度は現在に比べて25%以上減少する可能性があることや、現在の頻発領域の外側で増加する可能性があることが示唆された。予測結果は解析に用いた乱気流指数や気候モデルによりばらつきがあるものの、航空交通に関わる温暖化への適応策および緩和策へ貢献し得るものであり、今後の進展と活用が期待できるという。