国環研など、カエル類の鳴き声データセットをオープン化
発表日:2020.09.07
国立環境研究所、東邦大学および筑波大学の研究チームは、カエル類の分布状況等の把握に役立つ、鳴き声のデータセットを公開した。原発事故により設定された「避難指示区域」では営農の継続・再開が困難となり、水田に生息する生き物がすみかを失った可能性がある。同研究チームは、同区域とその周辺の水田等に生息するカエル類においては、放射線被ばくに比して、水田喪失が大きく影響した可能性がある(Matsushima, N. et al., 2015, Fuma, S. et al., 2019)ことから、避難指示区域内外の50地点以上にICレコーダーを設置し、毎日20時以降「10分間」、カエルの鳴き声等をモニタリングする広域分布調査を実施した。今回、2014・2015年の5月中旬から7月中旬にかけて収集した音声データを「20秒ごとのファイル」に分割し、ファイルの一部を研究者とカエル類の専門家が確認した結果、地点ごと・カエル類8種ごとに出現頻度を整理・分析することが出来た。当該音声データは研究データ自体を学術論文とする出版形態である「データペーパー形式」で公開し、2016年以降のデータも順次公開するという。
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