(公財)日本野鳥の会は、東南アジア各国が協力して毎年1月に実施している「クロツラヘラサギの世界一斉センサス」(主催：香港バードウォッチング協会(HKBWS))の2020年の結果を紹介した。この調査は、絶滅が危惧されているクロツラヘラサギの越冬個体数と分布を知るために日本、韓国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、フィリピンなど東南アジアの自然保護団体が参加し、毎年実施しているもので、国内においては「日本クロツラヘラサギネットワーク(福岡市)」と日本野鳥の会の支部の会員が調査を担っている。調査結果のとりまとめは、各国からの報告に基づきHKBWSが行っており、2020年は4,864羽(前年＋401羽、9.0%増)が確認され、主要な越冬地の台湾では2,785羽(前年＋378羽、15.7%増)、国内においても544羽(前年＋6羽、1.1%増)が観察されたという(調査日：2020年1月17日～19日)。