金沢大、燃焼由来PMの発生源解析ができる簡便な測定法を開発
発表日:2020.09.30
金沢大学を中心とする研究グループは、大気中の多環芳香族炭化水素などをマーカーに見立て、物の燃焼に由来する粒子状物質(PM)の発生源内訳を特定する手法を考案した。同研究グループは、1-ニトロピレン(1-NP)とピレン(Pyr)の濃度比が燃焼温度の関数であること、すなわち両物質の組成が燃焼温度を反映しているという前提に基づき、自動車のガソリン・ディーゼルエンジン(高温発生源)、石炭暖房施設/工場など(低温発生源)の特定や、発生量推定手法の確立に接近した。両物質の構成割合によるグループ分けの考え方と、高温または低温の発生源から排出されるPMの算定方法を整理し、東アジア都市部(日本:金沢・北九州、中国:北京)で収集されたPM試料を分析したところ、総PMに占める燃焼由来PM/非燃焼由来PMの内訳や、それらの発生量を推定できることが明らかになった。2つの有害化学物質を測定するだけで、発生源の寄与率を解析できる画期的な測定法であるという。
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