神戸大など、環境DNA採取方法の最適化につながる知見を発表
発表日:2020.11.25
神戸大学、パシフィックコンサルタンツ(株)および龍谷大学の研究グループは、環境DNA分析において水と「堆積物」のサンプルを併用し、採水量は「1.0 L程度」が効率的であることを明らかにした。同研究グループは、水などを採取するだけで大量の生物種データを取得できる「環境DNAメタバーコーディング分析(以下「環境DNA分析」)」における検出種数が水の採取場所や量などの影響を受けることから、実河川で「水と堆積物」のサンプルを採取し、環境DNA分析および魚類相の採捕調査データとの比較検証を行った。その結果、堆積物サンプルは採水位置によって検出種数・種組成に大きな差があることや、水のみ、あるいは堆積物のみから検出される種が存在することが分かり、水サンプルについては採水量1.0Lで検出できる種数が頭打ちとなること、採捕調査数よりも多くの種数が検出できることが確認された。個体数の少ない魚類1種は特定できなかったものの、さまざまな河川における適用検討を重ねることで、効率的な環境DNA採取方法の構築が期待できるという。
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