アプリビジネスの展開力を意識!「脱炭素型ライフスタイル」推進の新方向 国環研など
発表日:2022.08.31
国立環境研究所と(一社)コード・フォー・ジャパンは 、市民ひとりひとりが自らの生活スタイルとカーボンフットプリント(CFP)との関係を“知り”、定量的な診断結果に基づいて具体的な脱炭素アクションを“選ぶ”ことができるプラットフォーム(基盤)を構築した。温暖化の緩和に向けて、市民の消費・生活行動に伴うGHG排出量の削減が喫緊の課題となっている。CFPは、多様なモノやサービスの消費によって直接・間接的に生じるGHG排出量を定量化・可視化する指標の代表格。国立環境研究所は、CFP活用研究の一環として、日本のCFPデータベースを構築するとともに、2021年に「国内52都市における脱炭素型ライフスタイルの選択肢:カーボンフットプリントと削減効果データブック」を社会還元している。元来、市民ひとりひとりの消費・生活やライフステージに応じて決まる要素(例:居住地・住宅・車など)は多種多様であり、国や都市の平均値(平均的な姿)から適切な脱炭素型ライフスタイルを提案することは困難と見られていた。両者は、このような課題に加え、海外では個人向けのCFP診断ツールが多数公開されている現状を踏まえ、本邦では例を見ない“CFP可視化・選択肢提案プラットフォーム”を開発した。「オープンソースソフトウェア(OSS)」を中核としており、日本のライフスタイルや特徴に合ったCFPの可視化や、定量的なエビデンス(科学的根拠)に基づく脱炭素アクションの選択肢を提案する機能を実現している。企業や行政機関などによる機能追加・更新、その他カスタマイズを想定し、営利目的での利用も含めて許諾される「ソースコード(MITライセンス)」の提供を開始した。また、ソースコードと同時に、個人利用Webアプリの第一弾「じぶんごとプラネット」をリリースしている。どちらも無料で公開しており、企業や行政、市民による脱炭素アプリの開発等が広がり、行動変容をもたらす社会の仕組みづくりに活かされることを期待している。
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