馬毛島基地(仮称)建設事業に係る環境影響評価書に対する環境大臣意見を提出
発表日:2022.12.06
環境省は、「馬毛島(まげしま)基地(仮称)建設事業に係る環境影響評価書」に対する環境大臣意見を防衛大臣に提出した。同基地は、鹿児島県西之表市馬毛島に、自衛隊の訓練施設・緊急時の活動施設、及び米軍の恒久的な空母艦載機着陸訓練施設として整備するもので、2,450mの主滑走路と1,830mの横風用滑走路の新設となっている。同区域とその周辺に「絶滅のおそれのある地域個体群」に分類されている馬毛島のニホンジカや、天然記念物に指定されているオカヤドカリ類等の重要な動物が生息しており、生息地の広い範囲が消失又は影響を受けるおそれがある。植生自然度が高いハマヒサカキ群落等の植生が存在し、コケセンボンギクやウジルカンダ等の重要な植物が生育している。また、周辺海域はサンゴ類及び藻場の分布が確認されるなど、港湾施設の工事による生態系への影響が懸念され、直接改変を低減することが重要である。環境大臣意見では、1)地方公共団体や地域住民等への丁寧な説明を実施し、事後調査等を適切に実施すること、2)航空機騒音は、全ての地点で環境基準値を下回ると予測されるが、最大限の影響低減に取り組むこと、3)動植物及び生態系は、ニホンジカの生息地となる樹林地等の改変面積を低減し、餌資源や水飲み場等を再生、創出し、適切に環境保全措置を講じることを求めているという。
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