（株）カネカは、国内住宅市場向け薄膜系太陽電池の新製品として、住宅の屋根材の約20%強を占める「化粧スレート瓦」の屋根面に、特別に金具の取付穴を開けずに設置できる太陽電池を販売開始すると発表した。これまで同社は、幅広い屋根形状に対応できる据置型の太陽電池や、瓦として屋根に葺ける瓦一体型（建材一体型）の太陽電池など、薄膜系太陽電池の特長を活かした独自製品を積極的に展開してきた。今回の新製品により、日本の多様な屋根材に適用した薄膜系太陽電池の製品ラインナップが揃うことになるという。同社の薄膜系太陽電池は、アモルファスシリコン層と薄膜多結晶シリコン層を重ねることで、吸収できる光の領域を広げた「薄膜ハイブリッド太陽電池」であり、わずかな量のシリコンで製造し（一般的な結晶系太陽電池の約70分の1）、製造時の消費エネルギーを発電で回収できる期間が約1.75年（住宅用の場合）と、結晶系よりも約半年短縮できるという。