エッジコンピューティングの普及展開を視野に(GI基金事業)
発表日:2024.01.16
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は「グリーンイノベーション(GI)基金事業/次世代デジタルインフラの構築」において、エッジコンピューティングの概念を具現化したIoTセンシングプラットフォームを構築し、ネットワークとクラウドの省エネ化を目指すプロジェクトを開始した(目標:データ処理にかかる消費電力の40%削減)。GI基金は令和2年度末に総額2兆円で造成され、令和4年度第二次補正予算、令和5年度当初予算で積み増しされてきた。NEDOはGI基金事業の一環として、半導体・情報通信産業における次世代グリーンパワー半導体や次世代グリーンデータセンターの研究開発を推進している。今回スタートする『IoTセンシングプラットフォームの構築(NEDO支援規模:569億円、期間:2023~2030年度、実施予定先:ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社)』は当初は盛り込まれていなかった、全く新しいテーマとなる。「エッジコンピューティング」とは、端末の近くにサーバを分散配置するネットワーク技法(アーキテクチャ)。1990年代半ばに工場設備などで実用化され、現在普及しているクラウドコンピューティングとは相対する概念と理解されている。近年ではユーザー側のデータがサーバへアクセスするために費やす約1/10秒をカットすることで“一瞬の判断を要する場面”に有効な技法と見られるようになってきた。本テーマはエッジコンピューティング技術の省エネ効果や普及可能性に着目したものとなっている。先ずは低消費電力で高精度な人工知能(AI)を用いた信号処理を実現する半導体チップやエッジAI、ヒトやモノを対象とするソリューションの社会実装に貢献する技術(例:ソフトウエア開発キット)および多様な企業が活用できるプラットフォームの開発に取り組み。その後、カメラ等との連携を可能とする新たなハードウエア基板を開発し、汎用的なDX基盤の実証試験や社会実装につなげていくという。
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