「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行のための低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する法律案（水素社会推進法案）」及び「二酸化炭素の貯留事業に関する法律案（CCS事業法案）」が令和6年2月13日に閣議決定された。2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、徹底した省エネ、再エネや原子力といった脱炭素電源の利用促進などを進め、脱炭素化が難しい分野でのGX推進が不可欠とされている。今回閣議決定した法律案は、「水素社会推進法案」について国が前面に立ち、低炭素水素等の供給・利用の早期促進のため、基本方針策定、計画認定制度の創設、計画認定を受けた事業者に対する支援措置や規制の特例措置を講じるもの。低炭素水素等の供給拡大に向けて、水素等の供給を行う事業者が取り組むべき判断基準の策定等の措置を取るという。「CCS事業法案」については、2030年までに民間事業者が国内におけるCCS事業を開始するための事業環境整備のため、貯留事業・試掘に係る許可制度及び貯留権・試掘権の創設、貯留事業者及び二酸化炭素の導管輸送事業に関する事業規制・保安規制を整備することになっている。