竹中工務店、”リジェネラティブ(再活性)ワークス”を押し出し
発表日:2025.06.18
竹中工務店は、本年4月に策定した「環境戦略2050」の内容を広く伝えるため、「環境戦略2050パンフレット」を制作し、ウェブサイト上で公開した。本戦略は、脱炭素・資源循環・自然共生の統合的な推進を念頭に置き、「リジェネラティブ(再活性)」かつ「ウェルビーイングな未来」の実現を目指すものである。
「リジェネラティブ」とは、環境に積極的な良い影響を与える考え方であり、従来のサステナブル(持続可能性)を超えて、社会・組織・個人のあらゆる領域でポジティブな変化を促す姿勢を意味する。同社はこの理念を「リジェネラティブ・ワークス®」として体系化し、建築・まちづくりの中核概念として位置づけている。
パンフレットでは、Scope1〜3に対応した温室効果ガス排出量削減目標(2030年までに46.2%、2050年までに100%削減)を明示し、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)やZEBIA設計ツールの活用、電炉鋼材やECMコンクリートの採用など、具体的な技術と事例を紹介している。──資源循環分野では「サーキュラーデザインビルド®」の実現を掲げ、建材のリユース・アップサイクル、文化財建築の改修活用、マッチングプラットフォーム「Archi-Hub」の試行などを挙げている。また、自然共生分野では、ネイチャーポジティブの実現に向けたグリーンインフラの開発・実装、緑地認証取得支援、地域との協働による森づくり・人づくりを通じたまちづくりが展開されている。これらの取り組みは、環境・社会・経済・健康・防災の複合的価値を創出することを目的としている。
竹中工務店は、1971年の「設計に緑を®」から始まる環境への取り組みを継続・発展させ、2050年に向けた環境戦略を業界に先駆けて社会に提示している。