漫画の世界線はウェルビーイング向上に寄与するか?
発表日:2024.08.28
横浜市立大学の宮﨑教授が代表を務めるYCU COI-NEXT「Minds1020Lab」は、講談社と共同で若者のウェルビーイング向上を目的とした調査研究を実施する。本研究では、漫画が若者の脳と心に与える影響を科学的に検証する。具体的には、若者に人気の漫画を使用し、脳の活動と心理的変化を測定する実験が行われる。実験は、神奈川大学のfNIRS装置を用いて、20名の学生を対象に実施する。fNIRSは、近赤外光を利用して脳の血流変化を非侵襲的に測定する装置であり、脳の特定の領域がどのように活動しているかを可視化できる。被験者は漫画を読んでいる間、fNIRSを装着し脳活動が測定される。また、読書前後に心理検査を行い、心の変化を分析する。本実験の目的は、漫画が精神的健康に及ぼす具体的な影響を解明することである。これにより、若者の生きづらさ解消に寄与する新たな方法が見出されることが期待される。さらに、この研究の結果は、今後の若者支援策の基礎データとして活用される予定である。講談社とMinds1020Labは、これらの知見を基に、さらなる支援活動を展開していく方針だ。なお、実験に使用する漫画は講談社が監修したもので、若者の多くが読者層となっている「EDEN 〜It's an Endless World!」、「寄生獣」、「蟲師」など19作品となっている。
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