カメラが捉えた!シカの高リスク地域・人間活動場所回避行動
発表日:2025.03.12
信州大学野生動物管理学研究室の池田助教らは、ニホンジカが「捕獲に対して時空間的に回避行動」を示すことを確認した。──有蹄類は捕獲に対する回避行動を示すことが知られている。ニホンジカの効果的な捕獲に当たっては、同種の時空間的な回避行動を把握することが課題となる。研究チームは、北海道洞爺湖中島においてカメラトラップ調査を実施し、ニホンジカの撮影頻度と捕獲圧や遊歩道の有無、地形や昼夜の差異の関係性を調査した。その結果、日中は銃による捕獲圧が高い地点を避け、観光客が多い遊歩道から遠く離れた山側で頻繁に撮影されたことから、ニホンジカは「捕獲されるリスクの高い地域」や「人の活動場所」を認識していることが示唆された。研究グループは、「ニホンジカが捕獲への警戒心を強めている地域では、ニホンジカの時空間的回避行動の把握が、効果的な捕獲計画を立案するための一助になる」と述べている。
▲ページ先頭へ
新着情報メール配信サービス
RSS