ENEOSは、静岡県の富士スピードウェイにて開催された「ENEOSスーパー耐久シリーズ2025」において、エタノール20%混合ガソリン（E20）の開発実証を開始したと発表した。これは、トヨタ、SUBARU、日産、マツダの各自動車メーカーと連携し、過酷なレース環境下での次世代低炭素燃料の性能評価を行うものである。
E20は、植物由来のバイオエタノールを20%混合したガソリン。原料植物が大気中のCO2を吸収することから、かねてから化石燃料と比較して炭素排出量が少ない「低炭素ガソリン」として注目されている。2025年2月に閣議決定された第7次エネルギー基本計画でも、バイオ燃料の導入促進が明記されており、現在、官民連携による技術開発と制度整備が進められている。
ENEOSは、E20の品質規格（JIS）未整備や技術情報の不足といった課題に対し、長年の燃料技術の知見を活かして対応を進めている。今回の実証では、スーパー耐久未来機構（STMO）が運営するST-Qクラスにおいて、各社の技術開発責任者とともに「共挑（ともに挑む）」の理念のもと、燃料と車両の協調開発を進める。