成田空港、SAF地産地消モデル構築FSを開始―名大・神大らと連携
発表日:2025.10.01
成田国際空港は、持続可能な航空燃料(SAF)の地産地消モデル構築FSを開始した。千葉県の「地域資源を生かしたSAF導入促進事業補助金」を活用し、名古屋大学や神戸大学などとの連携により、空港周辺の騒音対策用地(約1,000㎡)でスイートソルガム「炎龍」を栽培し、バイオエタノール製造まで行う予定だ。
現在流通しているSAFは廃食油を原料とするものが多い。しかし、2030年以降の需要増加を見据え、新たな原料の確保が課題となりつつある。スイートソルガムは温帯地域でも栽培可能で、茎に蓄えた糖分からバイオエタノールを製造できる非食用作物である。
FSでは先ず、名古屋大学が開発した超大型品種「炎龍」を用い、成田空港周辺での栽培・収穫体系の最適化を図る。次に神戸大学が搾汁液からのエタノール製造技術を確立し、地元農業法人HSSが栽培を担い、ちばぎん総合研究所が地域展開の可能性を調査するといった実施体制を計画している。――将来的には、SAFの製造から使用までを地域内で完結させる「千産千消」モデルの確立を目指し、脱炭素と農業振興の両立を図る。なお、SAFの製造にはATJ(Alcohol to Jet)技術を導入する。
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