農研機構ら、Googleマップ投稿写真で地域生物季節を定量把握
発表日:2025.10.14
森林総合研究所・神宮翔真氏らの研究グループは、Googleマップに投稿された写真を分析することで、地域の生物多様性情報を補完できることを実証した(掲載誌:Sustainability 2024年6月)。
本研究では、牛久自然観察の森(茨城県牛久市)に関し、2009年から2023年にかけて投稿された写真1,066枚を対象に、被写体・撮影場所・投稿者の関係性を調査分析している。詳細な分析を行ったところ、136人の投稿者による写真のうち288枚に推定77種の動植物が写っていた。そのうち、21人の投稿内容は、「生物季節(開花・落葉・初鳴きなど)」を捉えた定期的な記録となっており、地域の生物季節の変化を記録する市民科学的な貢献が期待される。
研究者らは、「こうした投稿は、従来の調査手法では得られにくい時系列情報を補完し、地域の生物多様性モニタリングに資する情報源となる」と考察しており、Googleマップのみならず、X(旧Twitter)やInstagram、ブログ、電子掲示板などのソーシャルメディアを幅広く活用した、自然共生社会の実現に向けた情報基盤としての活用を提案している。
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