エネ需給速報―電力消費1.0%増・非化石比率32.5%で電化進展を反映
発表日:2025.12.12
経済産業省は、「2024年度(令和6年度)のエネルギー需給実績(速報)」を公表した。最終エネルギー消費は前年比1.7%減と全体では縮小したが、電力消費は逆に1.0%増加した。企業・事業所他で1.1%増、家庭で0.7%増と、産業・家庭の双方で電力需要が伸びていることが確認された。
その他の主要指標については以下のとおり。
一次エネルギー国内供給は前年比1.1%減であった。化石燃料は1.9%減、非化石燃料は2.2%増となり、化石依存度は0.6ポイント低下した。非化石比率は19.9%に上昇し、原子力が9.6%増、再生可能エネルギー(非水力)が1.2%増であった。
発電電力量は9,922億kWhで前年比0.5%増となった。非化石電源比率は32.5%に上昇し、再生可能エネルギーが23.0%、原子力が9.4%を占めた。火力は67.5%に低下し、電力のCO₂排出原単位は0.45kg-CO₂/kWhで前年比2.0%改善した。
エネルギー起源CO₂排出量は9.1億トンで前年比1.4%減、2013年度比では26.5%減となり、1990年度以降で最少を更新した。以上の結果から、全体のエネルギー消費は減少する一方で電力消費が増加し、非化石比率の上昇と合わせて電化の進展が読み取れた。――エネルギー構造の転換やGX戦略の方向性と整合するデータと思われる(本サイトライター所感)。
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