AIコンパニオン利用と主観的ウェルビーイングの関連
発表日:2026.01.21
千葉大学は、対話型の人工知能サービスである「AIコンパニオン」の利用と、人々の主観的ウェルビーイングとの関連を、日本全国の成人を対象とした大規模インターネット調査データを用いて分析した結果を報告した。本研究では、人生満足度、幸福感、人生の目的、人生の意義といった指標を扱い、AIの利用形態による差異を比較している(掲載誌:Technology in Society)。
解析には、2023年1月に実施された全国インターネット調査に参加した成人1,721人のデータを用いた。対象者は、AI非利用者、検索や要約などタスク目的で生成AIを利用する人、会話や情緒的サポートを目的とするAIコンパニオン利用者の3群に分類された。主観的ウェルビーイングは0〜10点尺度で評価し、孤独感や家族・友人とのつながりの程度も併せて分析した。その結果、AIコンパニオン利用者は非利用者と比べて、人生満足度、幸福感、人生の目的の得点が統計的に高い値を示した。一方、タスク目的の生成AI利用では、主観的ウェルビーイングとの間に統計学的に有意な関連は確認されなかった。また、AIコンパニオン利用と主観的ウェルビーイングとの関連の強さは一様ではなく、孤独感が高い人ほど関連が強くなる傾向がみられたほか、友人とのつながりが中程度の人で関連が最も強く現れるパターンが確認された。
本研究は横断研究であり、因果関係を特定するものではない。また、AIコンパニオンの定義や利用者数の規模に制約があるため、結果の解釈には留意が必要である。本研究は全国規模のインターネット調査データを用いて実施され、デジタル社会におけるAI利用と主観的ウェルビーイングの関係を把握するための基礎的な知見として位置づけられる。
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